私自身が患者でした。
実は以前、自身が患者としての通院と回復を経験しています。施術師（あんまマッサージ指圧師）を志したのは、過去に自身が経験した悩み・痛みで困っている方々のお役に立ちたい思いと、師匠との出会いがあったからです。

私自身が偏頭痛、首、肩、腰、膝、めまいと若い頃から苦しんで自分自身が患者として、後に師匠としてお世話になる治療院に、その頃は今と違い近辺に治療院と呼ばれるところもなく、高速道路を使って一時間かけて通っていました。
最初は週一で３ヶ月(これは強制的に言われた訳でなく全く自主的に通った訳です)そして2週おきから3週おき、その後は月に一度と通っていきました。

患者として通い始めて2年後に先生の方から、「うちに来ないか？」と何故かお誘いをいただいたのですが、私自身が患者様のお手伝いができる自信なんて1ミリも思ってもいなかったのと、まさかこんな自分に本気で施術師の道に誘ってくれているとは全く考えられず、ただの営業トークだと思って聞いていましたが、またその2年後に、「うちに来なさい」と何故かお誘いをいただいたのですが私の気持ちは「先生また言ってるわ、こんなん本気で聞いたらあかん、前回と同じ営業トークでしょ」と思って聞き流していました。

さらにまた1年が経って私の前に施術を受けていた小学生の女の子が、咳が止まらず苦しそうな姿を見た時、「なんとかこの女の子の咳を止めて早く治ってほしい」と本気で強く思いました。その瞬間、私の気持ちに変化が起こり、この想いが続き、先生の元で普通の人が5年のところをたとえ自分が10年かかって辛抱できたなら、こんな私でもお手伝いができる施術師になれるんじゃないかと思うようになり、次の月に患者として施術を受けに伺った時に「もう一度先生誘ってくれないかな」と密かに願っていました。
そしたら本当に「まーぁ、うちに来やぁ」とお言葉をかけていただき二つ返事で、施術師としての道をスタートするためにお願いしました。
ですから私自身は患者出身なので患者様の気持ちもわかります。
どうしていち患者の自分を再三施術師の道に誘っていただいたかは怖くて聞けていませんでしたが、令和７年のお正月に、あの時の先生の気持ちが聞けてスッキリしました。